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キャッチコピーの作り方、4ルール、今日から使えるパターン16技法のご紹介

株式会社マーケティング・トルネード佐藤です。

 

広告、チラシ、メールマガジン、ブログ、ダイレクトメール、その他の販促ツール・・・

世の中で、マーケティングに活用されるツールには、魅力的なフレーズがちりばめられています。

 

それらは、才能豊かなコピーライターの方々が、天からのギフトとして授かったフレーズも数々あります。

しかし、100年以上も昔から、ひな形として活用され続けているコピーライティングのスキルというものがあるのも事実です。

 

そこで、この記事では、キャッチコピーの作り方、4つのルール、16技法などのノウハウを整理してみました。

是非、参考にしていただければ幸いです。

 

 

目次

 

 

キャッチコピーは売れ行きに大きな影響を与える

キャッチコピーは、商品やサービス、そして企業の認知度に大きく影響します。
言い換えれば、キャッチコピーは、「売上」や「企業の成長」に大きく影響するとも言えます。

 

例えば、クレジットカード大手のMaster cardのCMを思い出して下さい。
「お金で買えない価値がある」「priceless(プライスレス)」です。
あなたも、一度は聞いたことがあることと思います。
※もちろんこれは巨大企業のキャッチコピーであり、中小企業が活用するためのコツは後述します


実際に、TV番組でお笑い芸人さんや、タレントさんが「プライスレス!」とか、上手に応用して使っていたりという場面は記憶にあります。
それほどまでにCMの映像を通して、このキャッチコピーが浸透しているということでしょう。

 

Master cardの本社があるアメリカでは、
“There are somethings money can't buy. For everything else, there's MasterCard.”
という2文の英語のキャッチコピーがCMで放送されています。
またMaster cardのウェブサイトでは、このキャッチコピーが英語以外に翻訳されたものが次々に表示されるようになっており、日本同様に他国でも同様のCMが放映されていることが分かります。
まさにワールドワイドなキャッチコピーと言えます。


「キャッチコピー」は英語ではない!?

日本では、キャッチコピーと言われることが多いですが、これは和製英語です。
実を言うと、正式な英単語ではないのです。

野球のナイターやファミレスのフリードリンクと同じです。
野球のナイターは日本人が作り出した言葉で、正しくは「night game」です。
フリードリンクも日本人が作った言葉で、正しくは「free Refill(おかわり無料)」と言います。

他にも私たちの身の回りにはたくさんの和製英語が存在します。
最近ではノートパソコン(正しくはlaptop computer)やタッチパネル(正しくはTouch screen)なども和製英語です。

 

キャッチコピーは、正式には、Advertising sloganと言われることが多いようです。
英語圏の方にキャッチコピーと言っても通じませんので、気を付けて下さい。

 

似たようなもので、メーカーやブランドのキャッチコピーの時にはブランドスローガン(Bland slogan)と言われたり、選挙活動ではキャンペーンスローガン(Campaign slogan)と言われることもあります。

 

ナイキ(NIKE)社の“Just do it.”は有名なBland sloganの一つで、私たち日本人も、このフレーズを聞いてすぐにNIKEや、NIKEの特徴的なマークを思い出すことではないでしょうか。

 

 

まずはキャッチコピーの名作を見てみよう

世の中には、名作から迷作まで、数多くのキャッチコピー(広告用スローガン)があります。

 

そこで、まずはいくつか有名な物を紹介してみましょう。

 

  • ダイヤモンドは永遠の輝き (デビアス:DeBeers, 1948)
  • I❤NewYork.  (ニューヨーク市:New York City, 1977)
  • “I’m Lovin’ It” (マクドナルド:McDonald’s, 2003)
  • No Music No Life.(タワーレコード:Tower Records)
  • 吸引力の変わらない、ただ一つの掃除機(ダイソン) ★
  • 国家を守る、公務員(自衛官採用CM)
  • 金持ち父さん 貧乏父さん(書籍タイトル)
  • 嫌われる勇気(書籍タイトル)

 

その他、有名なキャッチコピーは、NPO団体も、美術館のイベントポスターにも、スポーツイベントにも、ありとあらゆる場所で見つかります。

それらを意識して眺めてみるだけでも面白いものです。

 

では、それぞれ、どこが、どのように良いのでしょうか?

 

 

名作キャッチコピーは、どこが名作なのか?

優れたキャッチコピーはどういった所に良さがあるのか。

先ほど紹介した例を数点分析してみたいと思います。

 

  • 「ダイヤモンドは永遠の輝き」(DeBeers, 1948)

このキャッチコピーは、確かに素晴らしいと思います。

耳ざわり(音感)も宝石らしいラグジュアリーさを感じます。

しかし、これでは「ダイヤモンド業界全体の広告」になってしまうため、中小企業には参考になりません。

そもそも、当時のデビアス社は、ダイヤモンドの世界最高シェアを誇っていました。

ダイヤモンドの売れ行きが伸びれば、自動的に自社が儲かるという仕組みをもっていたのです。

トップシェアを走る企業だからこそ、使うことができたキャッチコピーです。

 

  • 「No Music No Life.」(Tower Records)

世界各国に展開する音楽小売業界大手のタワーレコードの有名なキャッチコピーです。

世界中のタワーレコードでこのコピーは使用されています。

ですが、実はこのキャッチコピーを考案したのは日本人のタワーレコードの社員です。

直訳すると「音楽なしじゃ、生きられない」ですが、これではあまり響かない。

開発当時の日本は、HMVレコードやVirginレコードなどの他の海外資本が日本に参入し、都市部へ出店。今の音楽業界とは違って、CD販売全盛の時代でした。

日本への参入はタワーレコードの方が先であったため、日本でのCD販売ではタワーレコードに一日の長がある。なんとか差別化を、ということから考案されたようです。

レゲエの神様ボブマーリーの名曲「No Woman No cry」からヒントを得たようですが、これが海外音楽に敏感な消費者の琴線に触れたのでしょう。

作詞者が英語非母語者であることによる、文法規則に則っていない破格語法から生まれた、まさに破格のキャッチコピーですが、本社の社長の目にも止まり、アメリカでも起用。

現在にまで使用に至っているという例です。

 

しかし、私はこのキャッチコピーに不満があります。

それは「タワーレコードが儲かるように役立ってない」という点です。

業界全体を盛り上げるのも大事なことですが、やっぱりマーケティング面から言えば、自社が得する仕掛けが大事なのです。

 

現在は、No Music No Life というのはタワーレコードさんの商標登録がなされています。2016年にキャッチフレーズも商標登録ができるようになったからです。

 

 

  • 「吸引力の変わらない、ただ一つの掃除機」(ダイソン)

 

中小企業が参考にしてほしいのは、最後に紹介したダイソンです。

どこがキャッチコピーとして良いのでしょうか?

 

・自社が有利になるように計算されている

・自社・商品・人の良さや持ち味・メリットを期待させる内容になっている

・他社との違いが明確化されている

・顧客ターゲットをしっかり絞り込んでいる

(例えば防水とか、屋外使用可とか、高齢者でも軽くて簡単とか、そういう部分を一切アピールしていません。ただ『吸引力が変わらない』に特化している)

 

このダイソン社のキャッチコピーは、商業的なキャッチコピーとしては、かなり秀逸だと思います。

 

このようなノウハウを盛り込みつつ、キャッチコピーを作っていく必要があるのです。

では、いよいよ、キャッチコピー制作のノウハウはどんなものがあるのでしょうか?

ここからは、それを解説していきます。

 

良いキャッチコピーの作り方(コツ)

 

ここまで、キャッチコピーとは何かを説明し、名作や名作の優れたところを紹介してきました。

ここからは、実際にキャッチコピーを作る上での考え方や手法・テクニックを説明していきたいと思います。

 

コツ1. 顧客の意表をつくこと

意表をつくコツは、いろいろあります。

ここでは代表的な2つ、「①知っているつもりだったが、ぜんぜん違った」とか、「②知らないことさえも知らなかった」と思ってもらえる内容を目指しましょう。

 

例えばダイソン社のキャッチコピーは、「吸引力は落ちるに決まってる」と思い込んでいる消費者にとっては意表をつかれる内容でした。

他にも、「6種類のコラーゲンを配合したオールインワンクリーム」というキャッチコピーがあるとして、顧客に、「コラーゲンにそんなにも種類があるのか!?」と感じてもらえたとしたら狙いどおりと言えるわけです。

 

 

コツ2.「理屈より、感情にうったえる(論理性より情緒性)」

キャッチコピーは、理屈っぽい表現である必要はありません。むしろ感情的な表現のほうが効果的です。

例えば「共働きの主婦に向けた家庭料理上達法」ではなく、「台所に立つのが楽しくなる方法」といったように、感情に訴えかけることも大事です。

前述のタワーレコードの「No Music No Life」は文法的には正しくなくとも、それでも日本のみならず、全世界で使用されています。

 

コツ3「語感やリズム感にも配慮し、五感(視覚・聴覚+声に出した感覚)を刺激」

音読した時の質感やリズム感にも配慮しましょう。視覚的なイメージも大事ですし、メロディを加える場合もあります。

テレビCMなどで繰り返し流れる「ジングルとキャッチコピー」は印象に残りやすくするために重要です。

「ハッピーライフ ハッピーホーム タマホーム(タマホーム株式会社)」などは、誰もが口ずさむことが出来るジングルを使って印象に残りやすく作られています。

五感、目と耳と声に訴えかけることにより人の記憶に残りやすくなります。

 

また、漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字と、同じ言葉でも質感やリズム感がかなり変わり、見た目の印象も変わります。ターゲットの層に応じても考えていくべき部分となります。

 

コツ4「訴えかけたい対象となる顧客ターゲットを絞り込むこと」

性別や年代、価値観、使用シーンなど、顧客ターゲットは絞り込まなくてはなりません。

当たり前のように思われますが、20代の女性と60代の男性では生活も違えば価値観も全く異なります。

興味や関心も違えば、惹きつけられる表現も変わってきます。

同じ「40代女性」であっても、共働き女性なのか、専業主婦ママなのかによってアピールすべき内容が変わるのは当然です。

高齢者とひとくくりにしては駄目で、同じ65歳でも仕事をしている人と、リタイヤした人では、まったく興味や関心の方向性は違って当然なのです。

だからこそ、まずはしっかりとターゲットを絞り込むことが重要となってきます。

 

 

 

キャッチコピーを作る! 具体的なテクニック20技法

 

ここまではキャッチコピーを作る上での考え方・思考のプロセスを紹介してきました。

ここからは実際にキャッチコピーを作る際の有効なテクニックを紹介していきたいと思います。

 

技法1.トレンドを捉えた新しさやニュース性を盛り込む

流行語や、最近よく聞く話題の言葉。

こういったトレンドを取り入れることで、トレンドに敏感な人たちの目を惹きつけるきっかけとすることができます。

心理学的にはヴェブレン効果を使っているとも言えます。こちらは「希少なものを持ち、みんなにみせびらかせたい」という心理効果です。誰よりも先に最新トレンドを手に入れたい気持ちを刺激しているとも言えるからです。

高級ブランドの商品や高級車を買う時の心理として有名です。ハイブランドや高額商品のキャッチコピーに使えそうです。

 

 

技法2.限定性や希少性を盛り込む

人には手に入れにくいものの価値を高く見積もる癖があります。希少なものは良いものだと自動的に感じてしまうのです。だからこそ希少性・限定性は効果があります。

また、別の視点から解説することも出来ます。それは「みんなが持つと欲しくなくなる」効果についてです。誰かとかぶるのは嫌だ、という人には限定性は効果的です。

 

 

技法3.カリギュラ効果を利用する

 

カリギュラ効果とは、「禁止されるとかえって興味が沸き、反対されるとむしろ燃え上がる、という逆の行動に走ってしまう」心理現象のことです。

1977年のイタリアの有名なホラー映画「サスペリア」の日本でのキャッチコピーは、

「決して一人では見ないでください」でした。これがカリギュラ効果です。

以前に、私の著書で、「この本だけはライバルに教えたくなかった」という本の帯を使って、ベストセラーになりました。それも、こうしたキャッチコピーの技術の応用です。

 

技法4.一般的な表現に、異質な表現を組み合わせてみること

「大人×算数」 「女性×筋トレ」 「女子高生×ドラッカー」

 

一見「??」となるような組み合わせは目を引きやすいのです。

2つの性質が異なるほど、なおさら興味関心を沸かせることができます。

 

 

技法5.無料や0円といったワードを強調すること

「無料」「0円」は「今だけ」や「限定~名」といった限定性を示すワードと非常に相性がよく、目を引く効果も高いです。

 

 

技法6.新語・新しい世界観をチラ見せすること

「ユビキタス」「クラウドコンピューティング」「ウェブ2.0」のように、

今まで使われたことのない新しい言葉を作りだしたり、海外から持ち込み、新しい世界の出現を思わせるかのように使うことにより効果が得られます。

聞きなれないワードは、新しさが強く、口にすることにより一定の心理効果ももたらします。

 

技法7.ギャップや常識はずれの言い方をすること

キャッチコピーを見る者誰もが、そう思っていることの反対を言うことです。

「常識としておかしいだろ」「えっ」となるような内容にすることです。

 

「聞き流すだけで英会話が上達するスピードラーニング」

 

聞いたことあるかと思います。これがまさに典型例です。

そんなわけないだろと多くの人が驚いたことと思います。

常識を大きく覆すキャッチコピーはインパクト大です。

 

 

技法8.かつての流行ワードは、いまでも通用する

7つの習慣」「質問力」「ノート術」などかつて流行した聞き覚えのあるワードをリバイバルさせる手法です。

 

 

技法9.対比ワードを使ってみる

特に対比ワードは使いやすい。全く逆のワードを対比させたり、比較してほしくないものを比較すると印象的になります。対比がうまくいっている時は、音読したときの音感もうまく行っていることが多いようです。

ベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん」はその典型例とも言えます。

現代ホスト界の帝王ROLANDの著書も「俺か、俺以外か。」です。

 

音感だけ似ているものとして、「トリスを知った ウイスキーを知った」というものもあります。「知った」を重ねて語感が良くなり、印象深くなります。

「トリスというウイスキーを知った」に比べれば全く印象が違います。

 

技法10.「○○力」「○○術」をつける

「女子力」「交渉力」「片付け術」など

耳慣れた表現になってきていますので、安定的な効果は得られます。

 

 

技法11.「答え」が出ないことへの「答え」を断言してしまうこと

「本当は怖い家庭の医学」「お金の真理」「アフターコロナ世界の真実」などのように、

多種多様の意見があって何が正解か分からないことに独自の考えを披露することです。

また最先端の情報を提供することにより効果は上がります。

 

技法12.おもしろおかしく自己開示

映画「ツレがウツになりまして」のように、自分の置かれた境遇や実体験をおもしろおかしくキャッチコピー化させることです。

これは商品のキャラクターや、使う会社のイメージを選びます。似合わないケースで活用すると、大怪我のもとになるので注意ください。

 

 

技法13.一般人には知ることができない世界がのぞける

「ヤクザの食卓」や「キャバクラ嬢の年収」といった、一般人は知ることができないようなものは、誰しも覗いてみたいと思ってしまうものです。

好奇心をつつくテクニックの1つです。

●ファーストクラス客室乗務員が知っている成功者の共通点

●お医者さんが買う風邪薬は、どれか?
●スタイリストさんから聞いた、有名女優が使っている美容液とは?

●トップアスリートは、どうやって腰痛予防をしているか?

 

技法14.極端な「大きさ」「速さ」をフックにする

「6億円文章術」「オンラインサロン開設3日で1億稼ぐ」「たった1年で1万人の人脈を作る方法」など、極端に大きく、速いものはヒットしやすいです。

怪しさが全面に出てしまいますが、それでもやはり人は気になってしまいます。

 

技法15. わざと「あやしさ」を演出して気をひく方法

ひとは、「あやしいなぁ」と思うものでも、気になってしまうことがあります。

インターネット広告では規制のため使用できないケースも多々ありますが、秘密とか、魔法とか、そういった類のものです。

それを利用したキャッチコピーも、よく活用されています。ただし、注目を集めた後で、反対にとても常識的な視点がないと、本当に怪しいままになってしまいますので、ご注意ください。


●魔法の
Ex)「サラリーマンの私が三億を稼いだ!魔法の○○」、「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」(私の本のタイトルです・・・すいません・笑)

●奇跡
Ex)「奇跡のダイエット方法」「奇跡とも言えるカイロプラクティック体験」

 

 

技法16.ターゲットとなる対象客に呼びかける

これは、よく使われるコピーライティングの技術です。

年齢や、性別、職業、役割、など、相手の事情に沿った呼びかけをするということです。

●3年間無事故のあなたへ!
●○○地区の住民の皆様
●50代乾燥肌でエアコンが嫌いな方へ
●顎関節症外来

 

 

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

もちろん、これ以外にも、すぐれたキャッチコピーを作るノウハウは存在していますが、秀逸なキャッチコピーをすぐに作れと言われても一朝一夕にできるものではありません。

どのような技術も、最初からプロフェッショナル・レベルに到達できるはずがありません。

 

今回紹介しました思考プロセスや、テクニックも複数合わせてみたりと、いろいろやってみて下さい。

作文も、スピーチも、自転車に乗ることも、鉄棒の逆上がりも、最初から一発で出来ることではありません。何度も練習をして、だんだん上達していくはずです。

 

ぜひ、素晴らしいキャッチコピーを作れるようになって頂いて、素晴らしいビジネス・商品を、世の中に広めていきましょう。

 

 

 

[執筆者] 株式会社マーケティング・トルネード 代表取締役 佐藤昌弘

執筆者プロフィール

 

 

 

 

 

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