【営業のプロが厳選】営業職に必須の本を目標別に解説!
2023年08月15日
【営業のプロが厳選】営業職に必須の本を目標別に解説!
営業成績がなかなか上がらない時や、もっと営業マンとしての能力を高めたい時、営業本から学びを得てみようと考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、上司や先輩から
「営業力は現場でこそ培われる」
「実体験を通して学べ」
と助言を受けた経験があると、営業本は本当に意味があるのか疑問に感じることもあるでしょう。
営業職のスキルアップについては、座学2割、現場8割と言われています。
つまり、本やセミナー、先輩へのヒアリング、ロープレなどで2割を学び、8割は現場で実践しながら学んでいくというわけです。
そこで、本記事では、営業マンとしてのスキルを高めたい方のために、座学2割のための、営業のプロが厳選したおすすめの営業本を紹介します。
新人の方向けの本や、既にある程度の経験を積みより成長したい方向けの本など、それぞれの目標に分けて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【執筆者プロフィール】
佐藤 昌弘(さとう まさひろ)
株式会社マーケティング・トルネード代表取締役。
1968年生まれ。愛知県出身。京都大学工学部卒業。
地元大手都市ガス会社を退職後、住宅リフォーム会社を創業し、2001年まで3年半経営した後、年商3億円超で売却。
2002年、株式会社マーケティング・トルネード設立。
個人事業主様から年商3兆円超の上場企業まで、研修やコンサルティングを提供。
本当に営業の本を読むことに効果があるのか?
営業本には、トップセールスマンが何年もかけて会得したさまざまなノウハウや考え方が記されており、新たな知見が得られることもあります。
より早く成果を出すために、本を読むことは効果があると言えるでしょう。
ただし、一口に営業職といっても、キャリアや自分が担当する顧客の業種などによって仕事の仕方は大きく変わりますので、営業本のノウハウが全ての方に当てはまるわけではありません。
飛び込みで新規開拓セールスをしている営業職もあれば、新規の問合せ(反響)への対応セールスをしている営業職もあります。また、ルートセールスをしている営業職もあれば、紹介営業ばかりをしている営業職だってあります。
これに加えて、消費者向けにセールスをしているのか、法人向けにセールスをしているのか、の違いもあります。
どれも、セールスと呼ばれますが、どれひとつ同じセールスではありません。
よって、自分にとって再現性が高くて実践できそうな、相性の良い本を見つけることが大切です。
営業の新人さん必読な本
まずは、新人営業マン向けのおすすめ著書を3冊ご紹介します。営業職に就いたばかりの初心者が押さえておきたい、セールスの基本がまとめられていますので、ぜひ参考にしてみてください。
『マンガでわかる!セールストークの基本』
「マンガでわかる!セールストークの基本」は、ASKアカデミー・ジャパン株式会社を設立した松田友一氏による著書です。トップセールスマンとして活躍した著者本人の経験をもとに、営業の基本を丁寧に説明しています。
本書の何よりの特徴は、マンガで解説されている点です。イラストがあることで、経験の少ない新人営業マンも営業の現場を想像しやすくなります。また、読書が苦手な方も手に取りやすいでしょう。
「雑談すらうまくできない」「ここぞという時に断られる」など、リアルな営業の悩みを挙げながら、トークのコツをわかりやすく紹介しています。
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『〈マンガ〉凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』
この本は、私が書いた本がマンガ化されたものです。
「マンガの中に登場する、営業仙人は佐藤先生ですか?」と質問されたことがありますが、私は、あんなコミカルな動きをしたことありません。
マンガという表現方法をつかうことで、本当にわかりやすく解説されていることに感心します。
営業におけるヒアリングの重要性や、ヒアリングのテクニックについて学びたい方にはとても良い内容だと思っています。
Amazonへのリンク 『〈マンガ〉凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』
『トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ営業1年目の教科書』
「トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ営業1年目の教科書」は、菊原智明氏による著書です。
菊原氏は、かつてハウスメーカーの営業として勤務していたものの、7年もの間成果が出せなかったという経歴の持ち主。しかし、営業の基礎を見直し、学び、試行錯誤を繰り返しながら、自分に合う営業アプローチ方法を見つけました。それによって、4年連続成績トップのセールスマンになったんです。
やがて、営業職から、営業ノウハウを指導するというコンサルタントに転身し、こうした営業ノウハウの本を数多く執筆されるまでになりました。
本書は、営業の基礎中の基礎を網羅していますので、業種を問わず応用が可能だと思います。
初心者向けと銘打っていますが、新人・若手の指導に悩んでいる、基本をおさらいしたいベテランの方も参考になる内容が掲載されていますよ。
また、普段の姿勢や会話のコツ、プレゼンテーションのポイントなど、ビジネスの基本も学ぶことができますので、営業職以外の方にもためになる良書だと思います。
Amazonへのリンク 『トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ営業1年目の教科書』
『僕は明日もお客さまに会いに行く。』
「僕は明日もお客さまに会いに行く。」は、外資系企業トップセールスである川田修氏による著書です。営業のノウハウを説いた本ではありますが、小説のようなストーリー形式ですので、小難しい専門書は苦手という方も読みやすいと思います。
物語の主人公は、20代の営業マンである三井総一郎。伝説の営業マンと呼ばれるメンターから、営業の仕事において“本当に大切なこと”を学ぶ1カ月を描いています。
本書が伝える営業ノウハウは、契約をとるための直接的なテクニックではありません。相手を思いやる、お客様への感謝や愛情を行動で示すといった、本質的なコミュニケーションの重要性を伝えています。数字や結果に追われていて余裕がない、仕事に慣れてきてコミュニケーションが形骸化していると感じる、といった方にこそおすすめの一冊です。
Amazonへのリンク 『僕は明日もお客さまに会いに行く。』
一流の営業マンを目指すベテランにはこの本
続いては、営業としての経験を長く積んできた方へ向けて、さらにスキルに磨きをかけられるような営業本を3冊ご紹介します。自分の強みを活かす方法や、トップセールスマンの考え方を知って、さらなる成長を目指しましょう。
『伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でもトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック』
「伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でもトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック」は、串崎正寿氏による著書です。
串崎氏は、大学二浪の落ちこぼれながら、バブル景気に押されて運良く証券会社へ入社。
営業に配属されたものの、成果を上げることができず半年でクビを勧告されます。後がない中で営業のコツを掴み、一気にトップへ駆け上がり課長へと昇進したといいます。
もっとも難易度が高いと言われる金融商品を扱う営業職のなかでも、競争が激しい証券営業において、「カリスマ」と呼ばれるまでになられた著者が、営業成績を上げ続けてきたさまざまなテクニックが満載です。全部は真似できないと思えるほどですが、面白い内容です。
また、証券業界の営業職が、特に鍛えられる、マインド面にもフォーカスしているため、ビジネスマンとしてのスタンスなども学ぶことができます。
Amazonへのリンク 「伝説のカリスマ証券マンが初めて明かす 偏差値42でもトップ営業マンに変身できる魔法のテクニック」
『営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する』
「営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する」は、中村信仁氏による著書です。中村氏は、国際的な百科事典会社で全世界売上トップ10に連続入賞しているトップセールスマンであり、本書はその実体験に基づいたノウハウが記載されていると言います。
そういう理由では、実効性・信ぴょう性が高いと言えるでしょう。
本書は、売上ゼロのダメ営業マン・小笠原が、ある日出会ったスーパー営業マンにレクチャーを受け、凄腕の営業マンへと成長するストーリー形式の著書です。とても読みやすい。
会話のテクニックやコツを交えながら、成長プロセスを丁寧に描くことで、読者が成功モデルにしやすくなっています。
Amazonへのリンク 『営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する』
『売れる女性の営業力』
「売れる女性の営業力」は、リクルートのトップセールスウーマンとして活躍した太田彩子氏による著書です。“男性営業と張り合っていては売れない”という切り口で、女性ならではの感性を活かしたアプローチ方法などを掲載。著者の経験をもとに、女性の営業で起こりがちな失敗例と成功ルールを紹介しています。
男女のどちらが優れているとか、損得だとか、こういう話題はデリケートな話もありますが、男女に関係なく自分なりの持ち味を活かすことは大事です。
20代ならフレッシュさを売りにしたらいいし、50代なら落ち着きと知識・経験の豊富さを持ち味に営業したらいい。
それと同じ意味合いとして、女性ならではの感性を活かすことは、とても素晴らしいことだと思います。
女性の営業マン向けに書かれたものではありますが、男性営業マンも斬新な視点から営業のノウハウを学ぶことができるでしょう。今の営業スタイルが自分に合っていないかもしれない、違ったアプローチを試してみたいという方におすすめです。
Amazonへのリンク 『売れる女性の営業力』
BtoC営業におすすめの本
toB、toCでは、営業フローも顧客へのアプローチ方法も大きく異なります。自分の営業手法に合った本を選ぶことで、真に身につけるべきスキルを学ぶことができるでしょう。ここでは、toC営業向けにおすすめの2冊をご紹介します。
『営業の魔術―お客様の心を動かすプロになれ!』
「営業の魔術―お客様の心を動かすプロになれ!」は、トム・ホプキンス氏による著書です。刊行から数十年経った現在も、「営業マンのバイブル」として多くの営業マンに読まれている名著です。
本書は、心理学を前提にロジカルなアプローチ方法を紹介しており、顧客一人ひとりに訴求するtoC営業に特に向いている著書と言えます。モチベーション・アプローチ・クロージングなど、それぞれのシーン別に対処法が掲載されていますので、さまざまな営業テクニックをわかりやすく学ぶことができます。
Amazonへのリンク 『営業の魔術―お客様の心を動かすプロになれ!』
『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』
約12年にわたり、延べ35,000件の商談を調査した末に誕生した「SPIN営業術」の発案者である、英国出身の研究者・コンサルタントであるニール・ラッカム氏による一冊です。
米マイクロソフト社やIBM、GEなど、世界の名だたる企業もこの営業術を採用し、成果を出し続けています。
営業の中でも重要なプロセスの一つである「ヒアリング」に重点が置かれているため、顧客のニーズを引き出す質問力を高めたいと考えている方におすすめの一冊です。
この本は、よく法人向けセールスに役立つ本として紹介されることが多いのですが、ヒアリングが重視されるのは、むしろ消費者向けセールスだと思います。
そこで、私は、この本を消費者向けセールスの良書としておすすめします。
Amazonへのリンク 『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』
BtoB営業に必要におすすめの本
つぎに、toB営業を担当する方におすすめの本を紹介します。営業相手が決裁者となるtoC営業とは異なり、toB営業は目の前の営業相手が決裁者とは限りません。決裁権をもつ上長や部署が長いフローを経て最終的な購入に至るため、最初の営業から成約までに時間がかかることが一般的です。
『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』
この本は、本当によく出来ていると思います。
私の顧問先さんからご紹介頂いた本で、購入して読んでみたところ、非常に完成度の高い内容でした。何度も読む価値がある本です。
私自身、本に付箋をたくさん貼ることは、なかなか無いのですが、この本はたくさん貼りました。
根性論とかいう内容ではなく、ロジカルに、システマティックに営業活動を分析し、再現可能な手法に落とし込んでいる良書です。
法人営業向け限定というわけではないですが、特に法人営業には役立つ内容ばかりだと思います。
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『隠れたキーマンを探せ! データが解明した 最新B2B営業法』
BtoB営業に欠かせない戦略の考え方について、やや専門的ながら網羅的に解説してくれる営業中堅者向けの本です。
前述したように、BtoB営業は目の前の顧客が決裁者とは限らず、長い意思決定プロセスを経て最終的な成約に至ります。神田昌典さんが日本語版への監修をしてますね。
つまり、効率的に成果を出すには闇雲に顧客へアプローチをするのではなく、意思決定において大きな役割を持つ「キーマン」を特定し、その人に向けた営業を試みなければなりません。
本書ではその「隠れたキーマン」を見つけるテクニックだけでなく、戦略の考え方まで網羅的に解説しています。
BtoB営業に特化したノウハウを身に付けてたいと考えている方は、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
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全ての営業担当に贈りたいおすすめの営業本
最後にご紹介するのは、業種を問わず全ての営業担当者におすすめできる著書です。
これまでさまざまな営業本を手にとってきたが、どれも自分に合わなかった、うまくいかなかったという方にも読んでいただきたい一冊です。
『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』
「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」は、営業コンサルタントとして7000ケース以上ものコンサルティングを経験してきた佐藤昌弘の著書です。
手前味噌すぎますが、そこは、このレポートを書いてるのは私ですので、何卒、ご容赦ください。
心理学に基づく手法を心理臨床家の先生と一緒に作り、私自身もクライアント様と一緒に実践のなかで試行錯誤を繰り返して、営業トークに落とし込み、体系化した本です。
本書は、「秀でた営業マンのやり方を、多くの人が再現するのは難しいのではないか」と、数ある営業本の内容を懐疑的に捉えるところから始まります。
この観点から、本書では「凡人でも実践できる」を重視したセールストークを紹介しています。
また、「売りたい商品を買ってもらう」という部分にフォーカスするあまり、多くの営業マンが見落としがちなセールスの本質を、マーケッターの視点から丁寧に解説しているのも本書の特徴です。
著者が習得した心理学やセラピーのノウハウは、「顧客の本音」「本当に求めているもの」を引き出し、契約へと導くためのテクニックとして活用されています。提案型のセールスを行う現場では、特に参考になるはずです。
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本との相性を見極め営業スキルを磨く
営業ノウハウを学べる著書をご紹介いたしましたが、参考になりましたでしょうか。一度では理解しづらかった内容も、繰り返し読むことで新たな気づきを得られる可能性があります。ぜひ、ご自身と相性の良い一冊を見つけてみてください。
執筆:株式会社マーケティング・トルネード 代表取締役 佐藤昌弘 ※フォローお待ちしています。
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